小型犬の乳歯遺残 最近、ペットの小型化がどんどん進んでいます。 小さければ小さいほど人気が高いため、それが作り出されるためです。
小型化されることでいろいろな弊害が出ておりますが、今回紹介する 乳歯遺残もそうです。
犬も大人になるとともに歯が生涯に一度だけ生え変わります。 それが生後約半年です。
本来ならば、乳歯が抜けて1週間ぐらいで永久歯が生えてきますが、 最近の小型犬は高い確率で(私は半数例かなと思います)乳歯が抜けない 状態で永久歯が生えてきております。
乳歯が残るとどうなるか。
別にどうもならないこともありますが、歯石が極度に付きやすくなったり、 毛やごみが絡みつき、重度の歯肉炎になったりします。
さらに下の犬歯が残ると一番大変です。 下の永久歯は乳歯の裏側(舌側)に生えてきます。 写真でいえば、赤矢印が乳歯の犬歯です。 青矢印が永久歯です。 乳歯は永久歯よりも細く、ひょろ長いのが特徴です。
この通り乳歯の裏に生えるせいで、永久歯は外側に向かって生えることが できず、内側に向かって生えます。 そのため、永久歯が上の歯茎に 突き刺さり、口が閉じられなくなります。
ですので、乳歯が残ったことに気が付いたら、即抜かなくてはなりません。 永久歯が生え切った後ではダメです。手遅れです。
抜くには全身麻酔をかけて抜きます。
生後半年に近づいたら、こまめに口の中、特に下の犬歯を注意して下さい。 できれば、写真を撮って比較してください。とにかく早めに抜くのがポイント です。