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7月

アルタム動物病院

更新日:2024年10月4日

7月になりました。暑さと湿度でべたつきがたまりません。今のところ、まだ熱中症になった動物は来院されておりませんが、食中毒疑いの動物は多数ご来院されてます。特に犬。


飼い主さんに『食中毒』の疑いがあるとお話しすると、皆さんとても驚かれます。

しかし、『食あたり』の疑いがあるとお話しすると、あ~、そうかと納得されるようなリアクションをとる方が多いです。 

これはおそらくではありますが、飼い主さんの認識として


「食中毒=大腸菌O157のような菌でやられて、死ぬかもしれない病気、めったに起きない、不注意で起きる病気」


「食あたり=ちょっとした体調不良でおなかこわしてる」


こんな感じでとらえられているんだと思われます。


じつは『食中毒=食あたり』なんです。同じ意味です。診察室で食中毒という言葉でお話しすると、そんな悪いものは食べてないけどなぁ~というお話もよく聞きます。 しかし、食中毒って実は珍しくもなく、極端に特殊な細菌でない菌でも起こり、ちょっとした食中毒はどの人間も1年のうちに数回はなっているようです。 ただ、病院に行かなくてもすぐ治ってしまうので、気に留めないだけです。中にはO157 のような菌に侵されたり、とんでもない状況になって、病院に行き、そこで食中毒と診断されて、初めて自分が食中毒になったと思うようです。


この時期、ドライフードですら、朝お皿に入れておけば、半日どころ以下で細菌が増殖し、それを食べて食中毒成立なんです。 菌の増殖力は半端ではありません。

とくに朝食事与えたけど、チマチマ食べて夕方まで残っていた食事を食べたりすると、唾液で汚染され、残された食事は立派な食中毒源となりうります。


さらに夏場は犬は暑さに弱いため、免疫が落ちるせいか、ますます食中毒になります。


基本的には人間よりかは祖先は腐った肉とかを平気で食べていたであろうオオカミだったせいか、食中毒には強いようで、なかなか亡くなることは少ないようですが。


できるだけ、食事は残したら、すぐ捨てる。食器は毎回洗い、乾燥。紙を食べないなら、いっそのこと夏場は新聞紙でお皿作って、その都度捨てるのがよいかもしれません。水は置きっぱなしでなく、出来れば冷やして3時間位で交換がよいでしょう。もちろんドックフードキャットフードの袋の保管もしっかりと冷暗所で、湿度が低く、温度変化が少ない場所で保存されてください。冷蔵庫がいいんじゃないかと言われますが、たとえ冷蔵庫に保管しても冷蔵庫って毎日開閉しますので、その都度温度変化が起きます。それですぐ袋の中で結露が起きます。この結露が細菌増殖やカビ増殖を加速させますので、注意です。冷蔵庫で保管される場合はあまり開閉しない場所、個室においてください。


因みに猫は夏場の方が来院数が減ります。 さすが元砂漠にいる動物です。ただ、ここ最近の日本は異常な暑さ、湿度ですので、20年位前と比べてなんか病気の質が変わってきたなと思います。 ご注意ください。




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