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アルタム動物病院

麻薬免許

更新日:2024年4月8日

麻薬免許

今年もこの時期がやってきました。 免許の更新。 私たち獣医師は動物診療において麻薬系統の薬を使うことがあります。 麻酔に使ったり、鎮痛剤として使ったり。 動物診療としての麻薬は人間診療よりもとても使いやすく重要だと思います。 なぜなら動物の場合、使用しやすいからです。たとえ麻薬中毒になったとしても動物自身が自分でこっそり注射はしませんから。

そんな使いやすかった麻薬がこれまた悪い人間たちのせいで、麻薬を取り扱う際、15年ぐらい前から免許制になりました。 これがすこぶるめんどくさいです。

免許制になってからは毎年の使用実績を報告することと、2年に一度更新しなくてはなりません。  免許を更新するには県に約4000円を支払い、めんどくさいことをチマチマと記載して、あげく、私自身が麻薬常用者ではないことを証明しなくてはなりません。 その証明するために近所の病院に行ってみてもらうんです。 これがまた理不尽です。

私が麻薬中毒者かどうかを人間の先生に診てもらうんですが、人間の先生も戸惑っています。 そりゃそうだと思います。 通常の先生は中毒者なんて見ないでしょうから。 さりげなく私の顔を見たり、腕の注射痕があるかを見たりしたりしていました。 まぁ、私は皆さんご存じのようにガリガリ君で、目にクマがありますすから、ドラマでよく見る麻薬中毒者そのものに見えます。 腕に関しては日ごろの診療で培った、傷がもり沢山(ほとんど猫のひっかき傷)。 ますますドラマで見る麻薬中毒者です。 

先生はしぶしぶ?麻薬常用者ではないと書いてくれます。診察費1000~10000円ぐらい病院によってまちまち。

別の先生に診てもらった際は、たった一言の問診で済みました。

「あんた、薬やってないよね?」 これです。 

大阪育ちの私なので、心の中では「やってるやってる!」とジミー大西先生のギャグを連呼してましたが、口に出しては言えません。ボケられないのはつらいところですが、やってしまうとますますつらいことになります。

さらに私の友人の獣医は上記のように病院に行ったときに、人間の先生にこう言われたとのことでした。

「私はあなたと友人でも何でもないのに、あなたが麻薬中毒者かどうかわかるわけがない!だから書けない!!」

それで診察拒否です。 おっしゃる通り。クソまじめな先生です。先生も責任は負いたくないでしょうし。けどこれが本当の答えだと思うんですが、なんだかなぁ~って思います。 こうなってしまったのはちゃんとしたガイドラインも作らないまま、形だけの法律を作った国の問題です。国っておかしいなと、つくづく思います。 医者が私らが中毒者ではないと医学的に見て証明しているというより、お医者さんを無理やり連帯責任者にしてるような気がします。

お金もかかる、医者にもいかなきゃならない、理不尽なことをしなきゃあいけないということで、麻薬を扱わなくなった獣医師も沢山います。私もやめたろか!とメチャ思いますが、やっぱり動物にとってかなりプラスになる薬ですので、免許を更新します。 

今もブツブツ文句を言いながら、書いております。あ~ハンコがめんどくさい、ハンコなんて偽造し放題やん!こんなもん廃止にしたらいいとか、新しい悪口も追加しながら・・・

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