6月からペットショップで購入した犬猫にはマイクロチップが入ってることになりました。その件は割愛しますが、拾った犬猫にマイクロチップを入れる時の手続きを書きます。
犬・猫拾う
↓
動物病院に予約・来院、マイクロチップ挿入
↓
動物病院でマイクロチップ装着証明書をもらう
↓
挿入後30日以内に
飼い主が環境省の犬と猫のマイクロチップ情報登録というサイトで
動物の登録をする。登録にはスマホがほぼ必須。先ほどのマイクロチップ装着証明書を写真撮影しなきゃいけない。登録料300円。電子決済もできる。
こんな流れです。スマホを持っていて、しっかり使いこなせる人、かつ写真も撮れる人、電子決済ができる人でないと無理です。いやぁ、それなりに人を選びますね・・・ハァ。
いや、これ位で難しいというな!っていう人も多数かもしれませんが、まだ続きがあります。
これはあくまでもマイクロチップを入れたら必ず登録しなきゃいけない環境省のところの名簿への登録です。 登録すると市町村だけがこの猫は『夏目さんちのクロちゃん』だと検索できるようになります。私たち獣医師は検索できません。
実はマイクロチップを挿入したという登録先はほかにもありまして、AIPOという登録先です。こちらは飼主さんの任意で、登録するか、決めてもらいます。
つまり、環境省のみに登録するか、環境省+AIPOに登録するかということです。
マイクロチップというのは国がどうたらこうたら言う前から行ってるシステムでして、それを今まで管理していた大きな登録先というのがAIPOと言われるもので、日本獣医師会が管理してました。 20年以上前からありますので、実績・登録データ豊富です。
これには私たち動物病院の獣医もアクセスできますので、この猫は『夏目さんちのクロちゃん』と分かります。市町村もアクセスできます。
任意ですので、入らなくてもよいですが、データも多いし、動物病院から検索できるのは大きいです。登録料1000円とのこと。これも飼い主自らしてもらいます。
で、まとめると、
犬・猫拾う
↓
動物病院に予約・来院、マイクロチップ挿入
↓
動物病院でマイクロチップ装着証明書をもらう
↓
環境庁の方へ登録(300円)
↓(任意として)
AIPOにも登録(1000円)
となります。あなややこしや。あとから出来た環境庁の登録は必須、実績のあるAIPOへの登録は任意という、訳のわからないことになってます。なぜ一元化できなかったんだろう。飼主さんがややこしいだけだと思います。私がブーブー文句言っても仕方ないのですが、この融通の利かなさが日本のダメなところだと思います。
AIPOにも環境庁の方にも登録しとかないと、どこどこの誰ちゃんというのが分かりづらくなるって、どういうこと? 人間でいえば住民票とっても、それを見たり、管理する役所が2つあって、それぞれのやり取りができないってことですよね。バーンと一発管理するのが筋ってもんでしょうに。
例えば、犬にげた、誰かが拾った、警察に届けたというケースは環境庁に登録しているの方が早く飼主判明すると思われますが、誰かが拾った、動物病院に連れてきたというケースならば、AIPOを登録している方が、早く飼主判明すると思います。
せっかくお金もかかる、動物も痛い思いするなら、マイクロチップを分かりやすく、管理する側がもっともっと改善すべきです。
コロナのCOCOAみたいにならないようにしっかりしないと。
さんざんなことを書きましたが、マイクロチップは動物の最後の助けになるかもしれないものです。私も何例かマイクロチップのおかげで飼い主さんが判明して涙の再会を経験しております。少なくともプラスになるものです。特に猫。猫ちゃんは見た目に差がない子が多いです。黒い猫、キジ猫はもう、だれがだれかわかりません。ぜひ入れてあげてください。
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